アジアで就職したらブラック企業だった~南の島は蟹工船~

東南アジアでブラック企業に就職し、ストレスから入院し逃げ帰ってきた人間のブログ。        注・このブログはモデルとなった現地企業で働く人々などへの取材をもとにしたフィクションです。ただ、実際に起きている「空気感」は本物です。その辺りを味わっていただければと思います。

ジャーナリズムの頂点はやはり、ウォーターゲート事件

権力を言論機関が監視する。

 

もう世界中で死に絶えた 「前提」だが、言論の自由を最も追求したアメリカでは

ジャーナリズムの歴史は、ニクソンウォーターゲート事件を暴いたボブ・ウッドワードで凋落せざえるをえなかった。

 

アメリカのジャーナリズムで戦後最も有名なのは、ディビット・ハルバースタムだろう。

 

ニューヨークタイムズ記者として、ベトナム戦争を取材。ケネディ大統領じきじきの反対にも関わらず批判記事を書き続ける。書くやつもすごいが書かせたニューヨークタイムズもすごかった。

 

その後、ボブ・ウッドワードニクソン民主党盗聴を暴いたウォーターゲート事件で調査報道は頂点に達する。

 

まさに言論の勝利というべき時代だったがそう長くは続かなかった。

 

そう、レーガンである。

 

彼はまず、大統領との定例取材をストップするとプレッシャーをかけアメリカのジャーナリズム全体に圧力をかける。

 

当初は抵抗していた新聞・テレビも、まずテレビが陥落。映像がないとニュースがつくれないから、新聞以上にこの場合の立場が弱い。そして新聞も陥落。ニクソンの統制が強まる。

 

それ以降は湾岸戦争での統制など、基本的にあのアメリカも現在ではガチガチに固められている。CNNが湾岸戦争を生中継して話題になったが、逆に言えばそれ以外のメディアが手を出せなかったからだ。

 

このような流れの中で、企業ジャーナリズムは弱体化していく。

 

日本は記者クラブがあるがそれ以前に、学生運動が大きな分岐点になっている。1968年の時点で岸信介政権に対する反対運動、安保運動について好意的な記事を書いた、やる気のある記者は次々と左遷させられ、あとは御用記者ばかりになった。

 

あの読売も昔はノンフィクション作家の本田靖春氏をはじめ、社会部が隆盛を誇った。大阪社会部もすごかったが、ナベツネが台頭したことで弱体化。

 

やはりベトナムがジャーナリズムの一つの頂点の時代を象徴することは、時代背景を差し引いても抑えておかなければいけないだろう。

 

 

アメリカのジャーナリズム (岩波新書)

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我、拗ね者として生涯を閉ず(上) (講談社文庫)

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言語としてのニュー・ジャーナリズム

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