アジアで就職したらブラック企業だった~南の島は蟹工船~

東南アジアでブラック企業に就職し、ストレスから入院し逃げ帰ってきた人間のブログ。        注・このブログはモデルとなった現地企業で働く人々などへの取材をもとにしたフィクションです。ただ、実際に起きている「空気感」は本物です。その辺りを味わっていただければと思います。

崩せ!日本の「平等感覚」

 海外で働いてみてよかったことの一つは、日本の「平等神話」が崩れたこと。先ほども書いたように、インドネシア人はとにかくいい加減で子どもっぽい。考え方にしても、分析的に物事の原因を突き詰めてつぶして行くというよりは、大体似てるから同じという連想的に物事を捉えることがほとんどだ。

 多くの日本人がインドネシア人を「土人」とか頭が悪いといって馬鹿にするのはおそらくここ。私も現地従業員の管理者だったりすれば、同じ様に感じるだろうし、実際現地コミュニュティ紙のコラムでも経営者の方でいかにインドネシア人がダメかを、はっきりいって民族差別丸出しで、いつも力説している人がいたのも心情的にはうなずける。

 ただ、私は思うのだけれど、海外で働く以上、現地従業員との齟齬はどうしてもしかたないことと割り切れないとストレスが恐ろしくたまってくると思う。つまり、私が言いたいのは月並みだが「違いを認める事」で、「所詮同じにはなれない」と思うことだ。大体、教育投資の額が違うし、生まれ育った境遇も違う人々と同じ様に考えて暮らせると思う事自体が間違っている。日本では無意識に「人類皆平等」と思い込まされているけれどそれは幻想にすぎない。

 ある一定のところで「ああ、彼らは土人だから」と、「本当に彼らと自分が違う」という感覚を得る事が大事なのだと思う