アジアで就職したらブラック企業だった~南の島は蟹工船~

東南アジアでブラック企業に就職し、ストレスから入院し逃げ帰ってきた人間のブログ。        注・このブログはモデルとなった現地企業で働く人々などへの取材をもとにしたフィクションです。ただ、実際に起きている「空気感」は本物です。その辺りを味わっていただければと思います。

私は何者か?

 私は2013年1月〜12月の間、インドネシアジャカルタで日系自動車部品メーカーJに勤務し、あまりのブラックさに心身のバランスを崩し、入院後そのまま退社した。関西の地味な県の出身で、出身大学は東京にある私立最難関大学の上位学部で受験勉強では成功したのだが、どうも日本の就職活動を初め日本の社会にはなじむことができず、1浪1留で卒業した後、同業種の中企業に就職した。その後、東日本大震災で「原発が爆発しても会社に行く」日本人を見て、怖くなって自分では政治的亡命のつもりで海外就職を決意。インターネットで見つけた同業のJに大体3カ月ほどの就職活動で内定をもらった。大学では特定のゼミには入らず、映画と国際政治や文学など「金にならない、役に立たない」ことをやっていた。旅行で関西の過疎地を回ったり、中国の大連に40日の短期留学に出たり、韓国・広州・香港に海外旅行した。

 

 私がなぜ学歴や地方出身であることをここで書いたかというと、偽善的に「誰でもできる」のようなことは書きたくないからだ。どういう人間かどうか、必要な範囲で出来るだけ明らかにしておかないと、参考にすべき人が参考にしないばかりか、変にミスリードしてしまう可能性も大いにある。

 世の中に出回る海外就職本は基本的に海外就職本は誰でもうまくいくというトーンで書かれているが、それは自己啓発本と同じで営業目的のもの。私は前回書いたように基本的には、「偏差値が60以上の大学・学部を卒業し、日本でも少なくとも入社2年続けた人」しか海外就職をオススメしないのを改めて強調しておく。しつこいようだが、これから書く様に危険も大きいからだ。