2014-06-03から1日間の記事一覧
日本がデフレになるのは構造的な問題がある、と『国家が個人資産を奪う日』(平凡社新書)は指摘する。 グローバル化が進み、製造業が移転するなど産業が空洞化する中で、製品のクオリティに合わせて値段が決められるのではなくて、ユニクロなどのファストフ…
ネットが普及したころ、万人に可能性が開かれた的な意見が目立った。だが、それは幻想に過ぎない。 ネットが普及して一番得をしているのは、リアルの世界で地位や実績がある人であり、一発逆転はほぼないのだ。 ネットニュース編集者の中川淳一郎氏の『ネッ…
情報自体は腐るほどある現代では、どのような視点から情報を編集して発表するかということが重要になる。 これが『キュレーションの時代』(ちくま新書)に書かれていることだ。 ネットで過去に書いた記事が検索されてしまい一生残ってしまうという恐ろしい…
EU創設に大きく寄与したドイツの元首相 ヘルムート・シュミットによる世界秩序の認識が『大国の明日』だ。 基本的にはポイントをしっかりと抑えたいい本だと思うが、少し硬くて文章が読みにくい。 この本によると、日本についての認識はやはり東アジアとの外…
国民食となったラーメンだが、実は敗戦後の日本にアメリカが国内であまった小麦の市場になったという背景があったことを知っている人間はあまりいないだろう。 『ラーメンと愛国』(講談社現代新書)は、アメリカとの関係、国内では田中角栄の日本列島改造計…